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ゲットアウトの詳細あらすじ(ネタバレ)とキャストも|人種差別の伏線とフラッシュの意味とは

今回は映画「ゲットアウト」のあらすじとネタバレ、そしてキャストをご紹介します。

ジャンルとしてはホラー・スリラーですが、人種差別という大きなテーマを直接的な表現ではなく、象徴する物やシーンを使って効果的に訴えかける高度な手法で描いた素晴らしい映画です。

「ゲットアウト」の作品詳細情報

公開:2017年10月27日(全米公開2017年2月24日)

原題:Get Out

上映時間:103分

監督:ジョーダン・ピール

製作:ジェイソン・ブラム / ショーン・マッキトリック / エドワード・H・ハム・Jr

出演者:ダニエル・カルーヤ / アリソン・ウィリアムズ

「ゲットアウト」のあらすじ

夜の高級住宅街を一人の黒人男性が電話をしながら歩いていました。どうやらどこかに向かっている途中で、道に迷ったようです。

そこへ一台の白い車が通り過ぎ、Uターンして彼の近くに停まりました。

強盗だと思い、目を合わせないようゆっくり通り過ぎようとしたその時、車から降りてきた何者かに襲われ、彼は引きずられてどこかへ連れ去られてしまいました。

場面は変わり、写真家のクリスはローズと付き合い始めてもうすぐ4ヶ月、彼女の実家へ訪れることになっていましたが、クリスはあまり乗り気ではありません。

なぜならクリスは黒人ですが、ローズは白人のため彼女の両親が良く思わないのでは、と心配しているのです。

ローズは自分の両親は差別主義者ではないとクリスを安心させ、彼女の運転で実家へと向かいました。

遠く離れた場所にある実家を目指して森の中を走行中、急に飛び出してきた鹿をはね、交通事故にあってしまいます。

二人とも無傷でしたが、念のため警察を呼ぶと白人の警察官がやって来て、助手席に座っていただけのクリスに運転免許証を提示するよう求めました。

大事になるのを避けるため免許証を出そうとしたクリスでしたが、運転手でもない彼に身分証の提示をさせるのはおかしい、とローズははっきり断ります。

彼女の毅然とした態度のおかげで警官は諦め、二人は解放されました。

実家に着くと、クリスの心配をよそにローズの両親は温かく二人を迎え入れてくれます。荷物もそのままに、父親ディーンとクリスは家の中を見て回ることになりました。

ディーンは、是非見てほしいと壁に飾ってある1枚の写真を指差し、そこに写っている彼の父親について語り始めます。

ディーンの父、つまりローズの祖父は1936年ベルリンオリンピックへの最終選考会で、当時ヒトラーは白人が強いと主張していたにもかかわらず、黒人選手が勝利し、その説が間違っていることを証明したのだ、と力説しました。

キッチンへ進むとジョージーナという黒人女性が、そして運動場にはウォルターという黒人男性がおり、二人はこの家に住み込みで働いているというのです。クリスはこの二人にどこか違和感を覚えます。

クリスはローズが初めて連れてきた黒人の恋人ということもあり、両親や弟のジェレミーから色々なことを根掘り葉掘り聞かれます。

話の途中、タバコを我慢していたクリスはそれを見破られ、禁煙のために母ミッシーの催眠療法を勧められますが、やんわりと断りました。

その夜、タバコを吸おうと外へ出ると、遠くの暗闇から何かが物凄いスピードで向かってきます。それは運動場で全力疾走しているウォルターでした。

クリスはあっけにとられ、ふと上を向くと窓の側にジョージーナが立っており、窓を鏡代わりに自分を見つめています。

そんな二人を見たクリスは気味が悪くなり、部屋に戻ろうと歩き出しました。

部屋に戻る途中、書斎にいたミッシーに見つかり、禁煙のための催眠療法をもう一度勧められます。

断り切れないクリスは仕方なく受け入れますが、ミッシーは彼の過去の出来事を聞き出そうとしているようで、彼の母親がひき逃げ事故にあった夜のことを思い出させます。

すると、体が地面に沈み込む感覚に襲われ、深い暗闇の中落ちていき、さっきまでの視界は遠く離れたスクリーンに映し出されています。

ミッシーがまぶたを閉じさせると完全な暗闇となり、クリスは叫びながらその空間に取り残されてしまいます。

次の瞬間、クリスはベッドの上で目を覚まします。現実だったのか、それとも悪い夢を見ていたのか、彼には判断がつきませんでした。

朝になり、庭で使用人のウォルターと話しますが、同年代で同じ黒人であるにもかかわず、なんとなく話が合いません。クリスが抱く違和感はどんどん増していきます。

この日は年に一度開催されるパーティーがあり、アーミテージ家には大勢の来客がありました。全員が白人で年配者ばかりです。

ローズは来客者にクリスを紹介してまわりますが、向けられる視線や彼らの言動にクリスはまたもや違和感を感じます。

ゴルフのフォームを見せるように言われたり、彼の体つきを触って確かめるような素振りをする客ばかりなのです。

ところが、白人ばかりのパティーにもかかわらず、一人だけクリスと同年代の黒人男性ローガンが来ていました。しかし、彼の同伴者は明らかに年配の白人女性です。

部屋に戻ると、携帯電話が充電器から外されており、バッテリーが切れてしまっています。

彼が庭に出ている隙に部屋へ入ったジョージーナを疑いますが、理由が分かりません。

クリスは運輸保安庁に勤める友人のロッドに電話をし、ここで起きているおかしな出来事を全て報告します。

信じようとしないロッドに見せるため、クリスはローガンの写真を盗撮しようとしますがフラッシュがたかれてしまい、周囲に気付かれてしまいました。

フラッシュを浴びたローガンは突然鼻血を出し、「出ていけ」とクリスに掴みかかり暴れだします。

ミッシーの催眠術で落ち着きを取り戻したローガンは帰っていきますが、クリスは彼が豹変したことへの驚きとショックを隠せず、散歩に行きたいとローズを誘いパーティーから離れます。

家に着いてからずっと感じている違和感についてローズに打ち明け、ここにはいられない、帰ろうとクリスは言い、彼女も今夜一緒に帰ることにしました。

以降は結末に向けてネタバレを含みますので、結末が知りたくない場合は飛ばしてください。

一方、パーティー会場では何やらオークションが始まっています。誰も一言も発せず、カードに書かれた金額を無言で提示しあっています。

中央には大きな写真があり、そこにはなんとクリスが写っていました。このパーティーは、クリスをオークションにかけるためのものだったのです。

落札したのは美術商をしている盲目の白人男性でした。

そんなことを知るはずもないクリスは、家に戻るとロッドにローガンの写真を送ります。すると、ローガンは友達の妹が付き合っていた男性アンドレであることが判明、さらに彼は数か月前から行方不明になっていました。

しかし、アンドレには以前の面影が全くなく、外見も中身もまるで別人のように変わってしまっています。

電話を切り、すぐに帰ろうと荷物をまとめ始めたクリスは、クローゼットのドアが開いていることに気付きます。

そこには箱があり、開けてみると幼い頃のローズの写真が入っていましたが、その下に何枚もの写真があり、彼女と黒人男性のツーショット写真が大量に出てきたのです。

さらに、使用人としてこの家で働くウォルターとジョージーナ、そしてローガンの写真も含まれていました。

黒人男性と付き合ったのはクリスが初めてだと言ったローズの言葉は嘘だったと、クリスはそこで初めて気付きます。

この家族は黒人に対して何らかの異常行動が行っていると察知したクリスは、すぐに脱出を試みます。

しかし、玄関を家族に塞がれ、抵抗する物のミッシーの催眠術によってクリスは意識を失ってしまいました。

帰宅する予定の日が過ぎてもクリスは帰って来ず、ロッドは行方不明だと警察に相談しますが相手にされません。

目を覚ましたクリスは、椅子に拘束され手足の自由を奪われていました。目の前にはテレビがあり、そこにはローズの祖父が写っており、彼らの秘密を話し始めます。

アーミテージ家は神経外科医である祖父の代から、裕福だが年老いた白人の脳を若く健康な黒人の頭に移植し、新しい命を提供する技術を確立していたのです。

パーティー会場で行われていたオークションも、移植先の若い黒人を競売にかけるためのものでした。

脳の移植先である黒人たちは、ミッシーの催眠術により暗闇に閉じ込められ、自分の肉体が何をしているのか自覚することができる状態にされています。

ローガンが豹変したのは、携帯電話のフラッシュにより一瞬の間だけ自我を取り戻したからだったのです。

全てを理解したクリスは何とか脱出しようと、拘束されている椅子のひじ掛け部分から出ていた綿を耳に詰め、催眠術にかかったふりをしました。

手術室へ連れていこうと、ジェレミーが拘束具を外したそのとき、クリスは彼を鈍器で殴りつけて脱走します。

ディーン、ミッシーを倒し、安心したのもつかの間、倒したはずのジェレミーが襲ってきます。

なんとかジェレミーも撃退し、彼の車のキーを奪ってアーミテージ家からの脱出に成功しました。

急いで車に乗り込み、発進させると突然ジョージーナが飛び出し、彼女を轢いてしまいます。

クリスは自分の母親がひき逃げされた夜がフラッシュバックし、彼女を置いていけないと助手席に乗せました。

その頃ローズは音楽を聴きながら、パソコンで全米大学体育協会のトップ選手を検索しています。次の獲物にする若くて運動神経の良い黒人男性を探しているのです。

物音がするので外へ出るとクリスが車で逃げる途中で、ジョージーナを連れていくのが見えます。

彼女は「おばあちゃん」とつぶやき、後を追います。

クリスは車を走らせると、ジョージーナが目を覚まし「我が家をめちゃくちゃにしてくれたな!」と掴みかかり、コントロールを失った車は木に激突してしまいます。

ジョージーナはローズの祖母の人格が入っており、彼女も移植手術を受けた一人だったのです。

朦朧とした意識の中、なんとか車から抜け出したクリスをローズが銃を持って追いかけます。

「捕まえておじいちゃま」。そうローズがつぶやくと、今度はウォルターがクリスに掴みかかり、馬乗りになります。

クリスが力を振り絞り、持っていた携帯電話でフラッシュをたくと、ウォルターの動きが一瞬止まりました。

彼はローズの方に向き直ると「わしにやらせろ」と小さく呟き、彼女から銃を受け取ります。

すると、ウォルターはローズに向けて発砲したのです。

倒れ込む彼女を横目に、今度は自分自身に銃を向け発砲し自殺してしまいました。

フラッシュで一瞬自我を取り戻したウォルターは、彼の中に入ったローズの祖父も一緒に始末する道を選んだのです。

かろうじて生きていたローズにとどめを刺そうとしたクリスでしたが、パトカーが近づいてきたため断念し、手を上げて立ち上がります。

この惨劇の渦中にいるクリスは逮捕されるかと思いきや、パトカーは空港警察のもので、降りてきたのはクリスを心配してやってきたロッドだったのです。

傷だらけで放心状態のクリスを車に乗せると、ロッドは「白人彼女の両親と会うなんてやめろと言っただろう」とつぶやき、地面に横たわるローズをそのままに暗闇へ向かって車を走らせたのです。

「ゲットアウト」を観ての感想

 

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本作では、テーマである「人種差別(黒人差別)」を言葉やあからさまな表現ではなく、「象徴する物」であったり「登場人物の言葉の裏」に紛れ込ませるという高度なテクニックを用いて描かれていました。

日本人ではピンとこない表現がたくさんありますが、背景を理解すれば得られるものがたくさんある映画ですので、多くの方に観ていただきたい作品です。

本作のテーマ「人種差別」の描写について考察

 

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クリスはなぜ逃げ切れたのか?

この映画で注目すべきは、「なぜクリスは他の黒人と違い逃げ切ることができたのか」という点です。

ローズはクリスの次に狙うターゲットを探すため、「全米大学体育協会のトップ選手」をパソコンで検索していました。もちろん、白人より運動能力が高いと言われる黒人選手ばかりが出てきます。

つまり「知能の高い白人」と「体力があり身体能力の高い黒人」という対比を演出し、さらに白人の脳を黒人に移植していることから、白人は黒人を差別しながらも彼らの身体能力の高さを羨んでいることが分かるのです。

両者の良い点を合わせれば完璧な人間ができあがる、けれどそれを実現できるのは知能の高い白人なのだ。といったところでしょうか。

クリスに話を戻しましょう。黒人で運動能力も高い彼ですが、写真家ということもありインテリジェンスも持ち合わせています。

彼はこの知性があったおかげで「綿を耳に詰めて催眠術にかかるの防ぎ」、身体能力の高さで「何度襲われても反撃して勝つ」ことができたのです。

「人種差別」(白人と黒人の対比)はどこで表現されている?

直接的な表現はないものの、象徴となる物やシーンがたくさんあり、ネイティブにしか分からないような難しいものもあれば、日本人も理解できるものもあります。

その中でも分かりやすいものをピックアップしました。

  • ジェレミーの車が白である
  • ラストシーンでローズが真っ白な服を着ている

これは、彼らが完全に白人側の人間であり、黒人と対峙していることを印象付けるための演出です。黒人であるクリスや自我を取り戻したウォルターと対峙するシーンにマッチしており、大変効果的でした。

  • クリスが綿を耳に詰めて催眠術にかかるふりをする

「綿」は、黒人がかつて労働力を搾取されていたという歴史のあるアイテムです。

  • 盲目の美術商がクリスをオークションで競り落とす

黒人は身体能力が高いことに加え、視力の高さも有名です。「身体能力が彼らより低い白人」という描写のために盲目の白人男性が出てきたと考えられます。

他にも象徴として使われた物やシーンがたくさんありますので、是非探してみてください。

「ゲットアウト」のキャスト紹介

クリス役(ダニエル・カルーヤ)

 

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ダニエルはイギリス出身の俳優で、本作「ゲット・アウト」でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞など様々な主演男優賞にノミネートされました。

また、マーベルの大人気シリーズ「ブラックパンサー」へも出演しています。これからの活躍が大変楽しみな俳優さんです。

ローズ役(アリソン・ウィリアムズ)

 

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アリソンは、ドラマ「GIRLS/ガールズ」でマーニー役を演じブレイクを果たしました。

2015年9月に起業家の男性と結婚、司祭にトム・ハンクス、二人のためにジョン・メイヤーが歌を披露するなど、豪華な結婚式にも注目が集まりました。

まとめ

 

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今回は映画「ゲットアウト」のあらすじとネタバレ、そしてキャストをご紹介しました。

アメリカにおいて今でも根深く残っている「人種差別」をテーマにした本作は、老若男女どの世代の方が観ても得られるものがある、見る価値のある映画です。

最後までご覧いただきありがとうございました。