新作映画情報

映画ザ・シークレット・ガーデン(2020)の日本公開はいつ?あらすじキャスト情報、原作者について紹介

ひっそりと閉ざされていた庭が少女の手によって解き放たれ、やがて花々のほころびと共に、彼女だけでなくその周囲の人間たちも癒されていく。

そんなフランシス・ホジソン・バーネットによる児童小説「秘密の花園(原題:The Secret Garden)」が出版されたのは1911年。そしてその作品が初めて映画となったのは、戦後間もない1949年のことでした。

それ以来、この作品は70年以上に渡って、世界各国で繰り返しミュージカルや映画、アニメーションによって表現されてきました。21世紀の今、この物語はまた新たな映画となり、閉ざされた庭は再び人々の前に開かれることとなったのです。

日本国内ではまだまだ情報の少ないこの作品の、現在わかっている見どころや、キャスト情報、そして原作者についても詳しくお伝えします。

クリス
クリス
毒親に育てられた子供が園芸で立ち直る話だよね。
アニー
アニー
まとめ方が雑にもほどがあるわよ。この物語のテーマはもっと深いんだから。
クリス
クリス
僕も映画で立ち直ったよ。まあ特にグレたこともないんだけど。
アニー
アニー
仮免3回落ちたショックから立ち直ったんでしょ、ワイスピ観て。

(※日本語の公式サイトはまだないので、英語の公式サイトにリンクしています)

「ザ・シークレット・ガーデン」の公開日

この作品は、現在のところイギリスでは2020年8月14日に公開が予定されています。北米および日本での公開日はまだ未定ですが、日本に関しては2021年のことになる可能性が高いようです。

詳しい公開日程がわかり次第、当サイトでも情報を更新してお知らせします。以下は製作元のツイートです。英語のみですが、映画の雰囲気は十分伝わってきますし、この素晴らしい映像美は是非、劇場の大きなスクリーンで楽しみたいですね。

なお、コリン・ファースのファンの人が、ヨーロッパ諸国での公開日も以下のツイートでまとめているのでご紹介します。どうやら、ヨーロッパの国々の方が北米よりも公開が早いようですね。シンガポールとニュージーランドもありますが…。

「ザ・シークレット・ガーデン」のあらすじと見どころ

イギリスがインドを統治していた時代。官吏の娘、メアリー・レノックスは、両親や使用人たちを流行のコレラによって亡くし、伯父のクレイブンに引き取られます。

クレイブンの屋敷はイギリスのヨークシャー州、ムーアにあり、伯父は一年の大半は仕事で不在にするという状態でした。インドにいた頃から両親の愛情を十分に受けられず、わがままで陰気な性格に育っていたメアリー。初めは新しい環境に溶け込めずにいましたが、徐々にムーアの自然に馴染んでいきます。

そんなある日、メアリーは屋敷の敷地の中で、壁に囲まれた一角を見つけます。そこは、伯母が生前大切にしていた庭でした。伯母はその庭の中で事故で亡くなり、伯父は彼女の死後、その庭に鍵をかけて閉ざしていたのでした。メアリーはその庭を手入れすることにします。

メアリーはまた、屋敷の中で存在を隠されていた病弱な少年、コリンと出会います。コリンはクレイブンの息子であり、メアリーとはいとこ同士なのでした。

メアリーとコリンは徐々に打ち解け、ある日メアリーはコリンを車椅子に乗せて外へ連れ出し、秘密の庭を彼に見せるのでした。

「秘密の花園(The Secret Garden)」は、1949年と1993年にも映画化されています。1949年にはマーガレット・オブライエンが、1993年にはケイト・メイバリーが演じたメアリー役を今回演じるのは、ディキシー・エジャリック。撮影当時は13歳でした。

本作の製作を指揮したマーク・ミュンデン監督は、エジャリックの大人びた様子や、役柄の理解の仕方に感服したそうですが、一方で彼女が演技の中に子供らしい要素を含めることもできたと語っています。8歳から子役として活躍しているエジャリック。また一人、注目の若手俳優の登場というところでしょうか。

日本ではあまり知名度は高くありませんが、ミュンデン監督は戦争映画「The Mark of Cain 」(2007)でイギリス国内の複数の賞にノミネートされ、また人気テレビドラマシリーズ「Utopia」(2013-2014)の監督も手掛けて話題となりました。

その他の製作陣には、「ハリーポッター」シリーズや「パディントン」シリーズを手掛けてきたデイヴィッド・ハイマンがプロデューサーに、そして脚本はハリー・ポッターの舞台版である「ハリー・ポッターと呪いの子」や、「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を手掛けたジャック・ソーンが担当。

イギリスを代表するヒットメーカーたちが、21世紀に、あえてイギリス生まれの古典作品に取り組むということ自体が、昨今のハリウッド映画界への挑戦のようにも思えます。事実、過去2作の映画はアメリカ人の監督や俳優によって製作されましたが、今作はキャストも含め、初めての本場イギリス人チームによる映画化です。

ロケに使われた場所も、ヨークシャーやウィルシャーなどイギリス各地の風光明媚な名庭園の数々だということです。魔法のように美しい世界が、閉ざされた庭の中で色鮮やかに展開し、あたかも奇跡が起こりそう…。予告編の映像は、観る者にそんな予感を抱かせずにはいられない輝きに満ちています。

「ザ・シークレット・ガーデン」のキャスト

メアリー・レノックス役(ディキシー・エジャリック)

 

この投稿をInstagramで見る

 

dixie egerickx(@dixie.egerickx)がシェアした投稿


イングランド、ロンドン出身。2005年10月31日生まれということで、まだまだメディアでの情報の少ないエジャリックです。8歳の頃から子役としてイギリスやアメリカのテレビドラマに出演するようになり、映画デビューは英仏愛合作映画の「The Little Stranger」(2018)。なお、2020年7月にイギリスで公開予定の「Summerland」という映画にも出演しています。

The Little Strangerでエジャリックを抜擢したプロデューサーのニーナ・ゴールドは、同作でのエジャリックの演技について次のように回想しています。

「まだ幼い子供だった彼女に会った時、私は彼女がいともたやすく芝居に感情を込め、真に迫った演技をすることに衝撃を受けました。彼女はその頃も今も、大人と子供が混ざり合ったような、興味深い人物ですね。」

引用:Screen Daily

敏腕プロデューサーに、幼くしてその女優としての才能の片鱗を感じさせたというエジャリックは、2018年のBest British Child Actorsのリストにも名前が挙がっています。ディキシー、恐ろしい子!

本作でのメアリーという役柄は、両親に育児放棄され、引き取られた伯父からも冷淡な扱いを受ける孤独な少女という立場です。児童小説の主人公としては珍しい、「感じの悪い」雰囲気を持った、屈折した性格の持ち主です。

親に愛されずに育ったメアリーは、他人の愛し方も、自身の愛し方も知りません。そんな彼女が、秘密の庭の手入れをしながら、荒れ果てた自分の心にも向き合い、やがては同じように親に見捨てられた、従弟のコリンの心身の回復に力を貸すようになります。一人の少女の、人としての成長の過程を表現するという、これは実に難しい役柄だと言えます。

13歳のエジャリックは、この役をどう解釈して命を吹き込んだのでしょうか。初の主演作となる本作での、彼女の演技に期待が高まります。

アーチボルト・クレイヴン役(コリン・ファース)

 

この投稿をInstagramで見る

 

Colin Firth(@firthdose)がシェアした投稿


イングランド、ハンプシャー州グレイショット出身。1983年、イングランドの全寮制の学校に通うエリート学生たちの人間模様を題材にした物語「アナザー・カントリー(Another Country)」の舞台版で、ゲイで野心家の青年ガイ・ベネット役を演じて俳優デビュー。翌年には、同作の映画版で別の役で出演し、映画デビューを果たしました。

その後、数々の映画やテレビドラマ、舞台で活躍し、日本でもヒットした映画「恋におちたシェイクスピア(Shakespeare in Love)」(1998)、「ブリジット・ジョーンズの日記( Bridget Jones’s Diary)」(2001)、「ラブ・アクチュアリー(Love Actually)」(2003)など多くの作品に出演しています。

2009年、「シングルマン(A Single Man)」で恋人の死に苦悩するゲイの大学教授ジョージを演じ、その演技が高く評価されアカデミー主演男優賞にノミネートされた他、LGBTQの団体が主催するドリアン賞を受賞。また「英国王のスピーチ(The King’s Speech)」(2010)では吃音を克服したイギリス王ジョージ6世を演じ、アカデミー賞主演男優賞を獲得しています。

本作「ザ・シークレット・ガーデン」では、メアリーの伯父・クレイヴンを演じるファース。クレイヴンは妻が庭園の事故で他界してから、その現実や病弱な息子のコリンと向き合うことを避けるために、屋敷を留守がちにしています。

原作の設定では、背が高いクレイヴンは、子供の頃から背骨が曲がり始め、青年期にその特徴が顕著となりました。顔はひどく悲しそうで、額にひどい皺がよっていて、その容姿のせいで内向的になり、人とのコミュニケーションがうまく取れないという人物です。

苦悩する男を演じては、これまで数多くの賞に輝いてきたファース。まさにクレイヴン役ははまり役だと言えるかも知れません。メアリーと同じくらい、自分のことを愛せないクレイヴンが、メアリーとの関わりや、再び開かれた亡き妻の庭によって、どのような心の変化を見せていくのでしょうか。そして、息子との親子関係の行方は。オスカー俳優がその心の葛藤をどのように表現していくのか、興味は尽きません。

ミセス・メドロック役(ジュリー・ウォルターズ)

 

この投稿をInstagramで見る

 

Dame Julie Walters(@juliewaltersuk)がシェアした投稿


イングランド、バーミンガム出身。コメディ女優として70年代にイギリスのテレビドラマでデビューし、1983年に映画「リタと大学教授(Educating Rita)」に出演。同作品での演技が高く評価され、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。また同年ゴールデングローブ賞を獲得しています。

その後も、およそ40年に渡る長いキャリアの中で数々の映画賞を獲得し、2001年から製作されている「ハリー・ポッター」シリーズでは、ロンの母親で魔女のモリー・ウィーズリー役を演じ続けています。

今作「ザ・シークレット・ガーデン」での役どころは、クレイヴンに長年仕える家政婦長のミセス・メドロック。実は、ウォルターズは今作が最後の映画出演になるかも知れない、とBBCのインタビューで語っています。というのは、彼女は最近、ステージ3の大腸癌の手術を受けたからです。

彼女が癌の告知を受けたのは、今作の撮影期間中でした。この影響により、ウォルターズの出演シーンはいくつかカットされることになったそうです。なお、幸い現在はケモセラピーも終え、完治しているとのことです。しかし、体力的な不安もあり、長時間かかる映画撮影への参加はもう、難しいかも知れないと感じているとのこと。

長年に渡って映画界を牽引してきた名女優の、最後になるかも知れない映画出演。そう思いながら観ると、この映画にまたひとつ感慨深いものが加わります。

コリン役(イードン・ヘイハースト)

 

この投稿をInstagramで見る

 

Edan Hayhurst(@edan_hayhurst)がシェアした投稿


イングランド、ロンドン出身。2017年、アメリカのテレビドラマシリーズ「Genius」で、アインシュタインの少年時代を演じて俳優デビュー。また2018年にはBBCのドラマ「There She Goes」に出演、2020年公開の映画「The Right Bus」にも登場するなど、子役としてキャリアを積んでいます。

本作で演じるのは、クレイブンの息子、コリン。原作の設定によれば、父クレイヴンは、息子が成長して立って歩くようになると、体重の負荷によって自分と同じように背骨が曲がると思っており、立たせないで寝て暮らすことを望みました。また、自分と同じようになるなら、コリンは死んだほうがいいとさえ言っていたのです。

クレイヴンの親類の医者は、鉄と革で作った背中を真っ直ぐにしておく道具を付けさせ、みんなは坊ちゃんの背骨が弱いと心配して大切にするあまり、寝かしっぱなしにしているのです。コリンはそんな腫れ物に触るような扱いを受けながら、自分は大人になるまでに病気で死ぬと信じています。

しかし彼はメアリーという友達を得て、会話をしたり、喧嘩したりという子供らしい本気の関わりの中で、徐々に生きる力を得ていくのです。原作の後半の方は、コリンとクレイヴンの関係がメインとなっていると言ってもいいかも知れません。予告編ではメアリーが押す車椅子に乗ったコリンが、秘密の庭の美しい景色に思わず微笑むシーンが映っています。弱っていた彼の心と体は、秘密の庭の自然の中でどのように変わっていくのでしょうか。

「ザ・シークレット・ガーデン」の監督は?

 

この投稿をInstagramで見る

 

Connor Dillon(@obsessedwithmovies)がシェアした投稿


この作品の監督を務めたのは、マーク・ミュンデン。イングランド、ロンドンの出身です。監督としてのデビューは1991年のイギリスのドキュメンタリードラマ「Bermondsey Boy」で、この作品はシカゴ国際映画フェスティバルに出品されて高い評価を受けました。

初の監督映画作品は「 The Mark of Cain 」(2007)で、同作はイギリスの映画界では権威あるBAFTA賞で最優秀監督賞にノミネートされています。また2016年に監督したイギリスの人気テレビシリーズ「Nationa Treasure」では、BAFTA賞の最優秀監督賞を受賞しています。

このように、その作品の質の高さからイギリスのテレビ、映画界において存在感を高めているミュンデン監督。彼の見込んだ若き女優のディキシー・エジャリック演ずるメアリーのあり方や、彼女を取り巻く人々が、それぞれの心の葛藤をどう乗り越えていくのか。その描写のなされ方には原作のファンだけでなく、多くの映画ファンが注目することになりそうです。

「ザ・シークレット・ガーデン」の原作者

 

この投稿をInstagramで見る

 

Anxhela Çikopano(@cikopanoanxhela)がシェアした投稿


この映画の原作「秘密の花園(原題:The Secret Garden)」を書いたのは、イギリス人作家であるフランシス・ホジソン・バーネット(1849-1924)です。

マンチェスターで5人兄弟の中の長女として生まれた彼女は、16歳の時に父親が死去し、生活が困窮したために家族でアメリカのテネシー州へと移住しました。19歳の頃から、バーネットは家計を支えるために文筆業を始め、雑誌に短編小説などを寄稿するようになりました。

その後、バーネットが21歳の時に母が死去すると、彼女は10~12ドルで売る通俗三文小説を毎月5~6編書いて、アメリカのあらゆる大衆誌に発表し、本格的な作家としての道を歩み始めるのでした。

そして36歳の時に発表した「小フォントルロイ卿(Little Lord Fauntleroy,邦題「小公子」)」 がベストセラーとなり、人気児童文学作家として知名度を高めました。その後発表した「小公女(A Little Princess)」は、日本でもアニメ化されるなど、世界で人気を博しました。

「秘密の花園(The Secret Garden)」の執筆を始めたのはバーネットが60歳の時です。1890年代の半ばから、彼女はイギリスのケント州にある、グレート・メイサム・ホールという18世紀に建てられた屋敷の一角に移り住みました。その建物は1893年に火事で大半が消失していたのですが、彼女は焼け残った部分を借りたのです。そしてバーネットはそこで、一羽のコマドリに導かれて、壁に囲まれ荒廃した古い庭を発見したのでした。

その庭こそが、バーネットが「秘密の花園」のアイデアを得た場所でした。バーネットは荒れた庭を再生させるため、自ら植物を植え直すなど、一日の長い時間をその庭で過ごしたと言われています。

バーネットが41歳の時、長男のライオネルが結核により16歳の若さで死去しています。それ以前からうつ病を患っていたバーネットですが、息子の死は彼女の心を更に疲弊させました。庭の植物に触れながら、彼女は少しずつ癒しを得たのでしょうか。頑なに閉ざされたメアリーの心が徐々に解きほぐされていく様子に、バーネットは自分の姿を見ていたのかも知れません。

インスタグラムで、、現在のグレート・メイサム・ホールの美しい風景を見ることができます。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Cuisine Studio Catering(@cuisine_studio_catering)がシェアした投稿

「ザ・シークレット・ガーデン」の評判

この映画の公開を心待ちにする国内外のファンたちが、その思いをツイッターで呟いています。やはり、子供の頃からこの作品が好きだったという声は多いですね。


(訳:私のお気に入りの作品のひとつ、ザ・シークレット・ガーデンがコリン・ファースも出演で映画化すると知って♡)


(訳:ザ・シークレット・ガーデンのプレミア上映が待ちきれない)

まとめ

  • 「ザ・シークレット・ガーデン」の日本公開は2021年になる可能性が高い
  • イギリスのヒットメーカーたちが、イギリス人俳優を採用した、メイド・イン・UKの作品
  • オスカー俳優、コリン・ファースが出演
  • 名女優ジュリー・ウォルターズの最後の映画出演作品になるかも知れない
  • 期待の演技派子役、ディキシー・エジャリックの演技力に注目

それぞれの理由で傷ついた人々の心が、閉ざされていた秘密の庭を中心に徐々に癒されていく。そんな姿を生き生きとした筆致で綴ったこの作品は、これまで1世紀以上にも渡り、世界中で子供から大人まで多くの人々の心を温かくしてきました。

植物は、正しく世話をしてあげれば美しい花を咲かせ、荒れた庭はきちんと手入れをすれば、また輝きを取り戻す。そうした過程は、人の心にも当てはまるものだと言えるかも知れません。この映画が観られる頃には、世界ももう少し平和を取り戻し、人々がスクリーンに広がる樹々と花々の美しさに魅了されることが願われます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。