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2020映画「ウェイブス」あらすじとキャスト、劇中の音楽(サントラ)の紹介|評判/感想も

将来を嘱望されたレスリング選手。順風満帆に思えたかのような若者の人生は、あることをきっかけに一気に狂い始め、彼の家族も巻き込んでいく…。

絶望と、過去のトラウマと、そして赦し。多くの人々の感情が複雑に交差する様子を、その心情を最もよく表す音楽と共に描き出した映画「ウェイブス(Waves)」。まさに、寄せては返す波のような登場人物たちの心のありようを、視覚的にも色鮮やかに表現したこの映画は、北米でも日本でも既に公開され、質の高いヒューマンドラマとして絶賛されています。

既に多くの映画賞にノミネートされ、複数の賞を贈られたこの作品。その、あらすじや見どころ、キャスト情報、そして劇中で使用された印象的な楽曲についてもいくつかご紹介します。

クリス
クリス
僕もかつては将来を嘱望されていたが、ケガのせいで、志半ばで諦めなければならなかったのは残念だったよ。
アニー
アニー
あなたがスポーツやってたなんて知らなかったわ。
クリス
クリス
アイドル研究部。
アニー
アニー
将来とは?

「ウェイブス」の公開日

この作品は、2019年11月にアメリカで公開され、日本では2020年7月10日から全国の映画館で公開されています。(劇場情報はこちら

既にツイッターには、この映画を観た人々の感想が溢れています。多種多様な音楽もこの作品の大きな魅力ですので、是非映画館で観たいところです。しかし、特に首都圏では新型コロナウイルスが再び猛威を振るっています!お出掛けの際はくれぐれもお気を付けて、感染対策をしっかりしてお楽しみください。

「ウェイブス」のあらすじと見どころ

タイラー・ウィリアムズは高校のレスリングチームに所属し、将来を嘱望された選手でした。友達付き合いも活発で、ガールフレンドのアレクシスとの仲も良好。そんなタイラーは、実は肩に故障を抱えていましたが、それを家族にもチームにも隠していました。そして父親の鎮痛剤をこっそり借用する日々が続いていました。

医者の勧めに従わずタイラーは試合を続け、ある日の試合中、故障のある肩に大ダメージを負ってしまいます。その怪我がもとで、タイラーは選手生命を絶たれてしまうのでした。

打ちひしがれるタイラー。それに追い打ちをかけるように、アレクシスの妊娠が判明します。その後、それまでの明るい日々が嘘のように、タイラーの人生は転落していきます。やがて、想像もしていなかったような結末が彼に訪れるのでした。

その後、タイラーの妹エミリーに、タイラーの元チームメイトのルークが話しかけてきました。最初はぎこちなかった二人ですが、やがて徐々に打ち解けていきます。兄のことで悩むエミリーと同様に、ルークもまた家族のことで苦悩を抱えていました。互いの傷を癒すように、二人の仲は親密になっていくのでした。

この作品は、A24というアメリカの製作スタジオによって作られました。2012年に設立された、まだ新しく小規模なスタジオで、これまでインディーズ映画(※ハリウッドのメジャースタジオ6社の傘下に属していない、独立資本やアートハウス系のスタジオによって作られた映画のこと)を数多く製作しています。

A24が製作する映画の作風は非常に独特で、大手スタジオが手掛けるハリウッド映画とは異なる、芸術性とエンターテイメント性を兼ね備えたユニークなものが多いのが特徴です。低予算で作られていながら、質の高い作品の数々は映画ファンの注目を集め、多くの国際映画祭で高い評価を受けています。

2016年の第88回アカデミー賞では、A24が手掛けた「ルーム」の主演を務めたブリー・ラーソンが主演女優賞、「エクス・マキナ」が視覚効果賞、エイミー・ワインハウスのドキュメンタリー「AMY エイミー」が長編ドキュメンタリー映画賞という、3部門を獲得しています。

さらに翌年のアカデミー賞でも、「ムーンライト」が、作品賞・脚色賞・助演男優賞(マハーシャラ・アリ)の3部門で受賞という快挙を達成。それ以降、A24は年間20本前後の作品を配給・製作する、近年の映画界では飛ぶ鳥を落とす勢いのあるスタジオとして、世界から注目を浴びています。

そんなA24が手掛けたこの「ウェイブス」も、やはり世界で高く評価され、2019年のトロント国際映画祭で上映された際は、映画祭史上最長のスタンディングオベーションが見られたほどだったということです。

若者の栄光と挫折、家族との関係での葛藤という、人種や文化に関係なく人間に普遍的なテーマ。それを、ルーカス・エッジズら、実力派の若手俳優による繊細な表現に加え、ヒップホップからクラシック・ジャズまで、バラエティー豊かなジャンルの音楽が彩ります。

そして視覚的な効果として多くの観客が息を呑むのが、大胆なカメラワークと色彩のバランス。改めて、映画とは芸術であるということを感じさせてくれる作品です。

「ウェイブス」のキャスト

タイラー・ウィリアムズ役(ケルヴィン・ハリソン・ジュニア)

 

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ルイジアナ州、ニューオーリンズ出身。ミュージシャンとしても活躍しており、歌手、ジャズピアノ奏者、トランペット奏者でもあります。

俳優としてのデビューは、アメリカの黒人奴隷の歴史をテーマにした「それでも夜は明ける(12 Years a Slave)」(2013)。デビューは端役でしたが、その後映画出演を重ね、2017年に出演した、A24製作のホラー映画「イット・カムズ・アット・ナイト(It Comes at Night)」のトラヴィス役で存在感を高めました。

また2019年に出演した「ルース・エドガー(Luce)」では主演を務め、その演技が高く評価され、インディペンデント・スピリット賞の最優秀主演男優賞にノミネートされました。

本作では、肩の故障から人生が暗転していく高校生、タイラーを演じているハリソン。実は彼自身は実際は全くスポーツマンではなく、むしろピアノやトランペットといった、音楽の方に打ち込んだ青年期を送ったようです。子供の頃から、マイルズ・デイヴィスやビリー・ホリデイを聴いて育っていて、劇中で使用されているジャズ・シンガー、ダイナ・ワシントンの「What a Difference a Day Makes」は好きな曲の一つだそうです。

ハリソンはこの作品に出演する前、2本の映画と2本のテレビドラマで黒人奴隷の役を演じています。そのことに対する感想や、本作でのタイラーという役について、彼はインタビューで次のように語っています。

「初めてロサンゼルスに来た時、(奴隷の役に対して)これが自分のやりたかったことか?と思ったものです。最も多くの奴隷関係の作品に出た役者として、ギネスに載るんじゃないか、なんて冗談を言ってたくらいですよ。

しかしそれらの役は、僕のルーツについてよく教えてくれるものでもありました。だから、僕の次のチャプターとして最近の映画(Luceなどの現代劇)に出ることは、今度はアメリカに生きる黒人の若者としての我々のあり方と、それがどうやって形作られたかということを示してくれるものだと感じています。 」

本作品の中で、主人公タイラーは厳格な父との関係において、精神的に抑圧された一面を持っています。ハリソンは、そこに自分との共通点を見出していました。

「僕と父との関係には、常に”恐れ”というものに影響された教育がありました。何故なら父は、アメリカで、黒人の少年を育てていたわけですから大変だったことでしょう。父は、僕が間違いを犯すことや、悪いことに巻き込まれて人生が狂うことを恐れていたのです。

だから、この映画に出ることによって、僕が世界というものに恐れを抱くようにさせた、父の教育を理解できたような気がします。僕は身の周りの全てを恐れていた…間違ったことを言うことや、父を喜ばせないことなど。そして自分をいつも律そうとしていました。

それはあるべき生き方ではありませんでした。タイラーの心理を理解しようとする時、それは同時に僕の根本的な問題を理解することでもありました。それは、『僕の行いが必ずしも僕という人間を決めることはないんだ』という理解を受けられなかったということだと思います。

僕は時に間違いも犯すし、その失敗が僕という人間そのものではない。僕は複雑で、情熱的な若者だったのです。知恵を伝えることは大切ですが、バランスというものもまた重要だったと思いますね。」

また、「タイラーは感情を表現することが苦手な青年として描かれていますが、その特性は彼の人生の暗転に影響したと思いますか?」という質問に対しては、次のように考えを述べています。

「もちろんです。僕は台本を読んで、彼は4つのカラーに分類される心情の中を生きていたなと思いました。それは、怒り、抑圧、鬱屈、そして愛です。彼は彼の父親やガールフレンドが彼に与えた”箱”の中に自身を押し込めていました。それが彼にどのような影響を与え、鬱屈した心地にさせたのか?そしてその鬱屈した気持ちが解き放たれることを求め、怒りへと変化していったのか。その過程を僕は追い続けていました。

彼は、コミュニケーションの方法を知らず、彼の恐れ、自分自身を愛せないこと、失敗を受け入れるといったことを話せる場所があることも知りません。そうしたことが、彼を爆弾の中へと閉じ込めたのでしょう。」

ハリソンはまた、”悪い道に流れる黒人青年”という役を演じることに、世間からどう思われるかという懸念はなかった様子です。

「(懸念は)特にありません。(監督の)トレイを信頼していましたし、タイラーは映画の中で彼の弱さを現していますが、それは我々の姿を正しく示したものだと思います。僕らは聖人ではないし、罪人でもない、ただの人間です。

もし黒人がそういう目で見られることを我々が許さないなら、それは我々自身が我々を人間的でないものにしてしまうことになります。だから僕は、タイラーの屈折した部分や、情熱や、愛というものを表現したいと思いました。それは人間全てが経験するものだからです。」

引用:esquire

黒人という人種に関係なく、人間に普遍的にある感情の波を表現したかったというハリソン。自分の生い立ちにも重なる部分をタイラーという青年のあり方に見出し、限りなくリアルに演じていることが伝わってきます。なお、この役のために3か月の特訓を受けたという、レスリングのシーンにも注目です。

エミリー・ウィリアムズ役(テイラー・ラッセル )

 

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カナダ、ブリティッシュコロンビア州、バンクーバー出身。

2012年、18歳の時にアメリカのテレビドラマ「Emily Owens, M.D.」で女優としてデビュー。その翌年にカナダ映画「If I Had Wings」で映画デビューを果たします。2019年にはホラー映画「エスケープ・ルーム(Escape Room)」で主演を務め、また2018年からはアメリカの人気テレビシリーズ「ロスト・イン・スペース(Lost In Space)」にもレギュラーで出演しています。

本作では、タイラーの妹エミリーを演じているラッセル。この役を演じるにあたり、彼女は他のキャストに「赤ちゃんの頃の写真」を見せて欲しい、と頼んだそうです。その理由は何だったのでしょうか。

「ケルヴィンの赤ちゃんの時の写真を見たら、彼にすごく優しい気持ちになって、(妹の役として)彼との歴史が作れるような気がしました。だから、スターリング(父親役)にも見せて欲しいと頼んで、ルーカスの写真もたくさん見せてもらいました。

それは、この映画で私にとって重要なプロセスでした。今までに、そういうことをしたことはありません。キャストたちの赤ちゃんの時代の写真を見ることは、何故だか、私の中で何かひらめきを感じることだったんです。」

また、本作では登場人物の心情を表現するために、多くの楽曲が使用されています。それについて彼女は、台本を読んだ時に感じた印象を述べています。

「最初にデジタルの台本をもらった時、それぞれに音楽のリンクもついていました。だから台本を読みながら音楽も同時に聴けたんですね。そういうものは今までに見たことがありませんでした。台本を読んで音楽をきけば、そのシーンがどういうものであるかわかり、それは俳優として滅多に得られない経験だったと感じます。」

引用:Hollywood Reporter

また、本作の監督と脚本を手掛けたのは白人であるトレイ・エドワード・シュルツです。本作の後半部分は、主にエミリーと、彼女に想いを寄せる白人青年のルークの関係が軸になります。それは、シュルツ監督自身の経験にも基づいたものであるそうです。

白人の監督が黒人家庭について書くことについて、ラッセルは次のように感じているようです。

「もし白人の映画製作者が黒人の家庭についての話を書こうとするなら、トレイがしたようなやり方で行うべきだと思います。とても優雅で、美しいものでした。彼は、私たちがどう感じるかということについて、とても気にかけていたのです。

彼は、アフリカ系アメリカ人にとって、正しくないと感じるようなことは絶対にしませんでした。またこの物語は誰にとっても自分と関連づけて考えることができるものでした。誰もがみなトレイに、『これはうちの家でも起こりそうなことだね』って言ったものでした。

黒人の映画製作者が黒人の家庭について書いている作品も見てみたいですし、それは実際に起きています。これからもっと増えていって欲しいですね。」

引用:indiewire

撮影中はエミリーという役に入り込むあまり、映画の中で彼女の経験したことが無意識に影響したのか、しばしば悪夢を見ては飛び起きたとラッセルは語っています。役との強い結びつきを感じながら演じたという彼女の演技は非常に高く評価され、サンタバーバラ国際映画賞でvirtuoso賞を受賞しています。

ルーク役(ルーカス・ヘッジズ )

 

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ニューヨーク市、ブルックリンハイツ出身。16歳の時に、ブルース・ウィリスやビル・マーレイなどが出演した映画「ムーンライズ・キングダム(Moonrise Kingdom)」(2012)で俳優としてデビュー。2016年、ケイシー・アフレック主演の「マンチェスター・バイ・ザ・シー(Manchester by the Sea)」での演技が高く評価され、アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされました。

A24が手掛けた「レディ・バード(Lady Bird)」(2017)、アカデミー賞6部門にノミネートされ2部門を受賞した名作「スリー・ビルボード(Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)」(2017)、同性愛者の主人公の少年を演じた「ある少年の告白(Boy Erased)」(2018)、俳優シャイア・ラブーフの自伝的映画「ハニーボーイ(Honey Boy)」(2019)など、多くのヒューマンドラマ系作品に出演する、演技派の若手俳優としてハリウッドで存在感を高めています。

本作では、タイラーの妹エミリーと親密な関係になる、ルークという青年を演じているヘッジズ。ルークは、タイラーが所属したレスリングチームのメンバーであり、エミリーたち家族に何が起きたかを知っていました。それでもなお、エミリーに惹かれていく彼は、ある日彼女をランチデートに誘います。

以下のシーンは、その最初のデートの場面です。短いやり取りでもルークという青年の人柄が伝わる、ほのぼのとした良い雰囲気に仕上がっています(※ややネタバレ注意)。

エミリー:レスリングチームにいるの?
ルーク:そうだよ。どうして知ってるの?
エミリー:インスタで見たからかも…
ルーク:本当?正直言うと、僕も君を探そうと同じことしてたんだ。でも何も見つけられなかったよ
エミリー:うん、全部消したの
ルーク:なんで?
エミリー:なんでだと思う?
ルーク:わからないな。聞いてもいいの?
エミリー:私の兄のこと知ってるでしょ。いろんな人が、ひどいメッセージをいつも送ってきたから…
ルーク:それはひどいな。人間って時々ろくでもないよな。そんな奴ら、ブッ飛ばしてやりゃあいいよ
エミリー:ブッ飛ばしてやればいっか

最近の若者が、気になる相手のことをまずインスタなどでチェックする、というあたりがいかにも現代的です。そして二人の、ぎこちなくも優しいやり取り。ある程度年齢を重ねた観客なら、青春時代を思い出してキュンとなる人は多そうです。

「ウェイブス」の監督

 

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この作品の監督と脚本を手掛けたのは、トレイ・エドワード・シュルツ。テキサス州、モンゴメリー出身です。

2010年、ショートフィルム「Mother and Son」で監督としてデビュー。また、ビジネス・マネージメントを専攻していた大学在学中に、アメリカの映画監督であるテレンス・マリックの元でインターンとして働きながら映画製作について学び、大学を中退して映画の道へと進みました。

2015年「Krisha」で長編映画デビュー。キャストのほぼ全員がシュルツの親戚や友人で構成されたこの作品は、A24が配給して国際的に高く評価され、複数の映画賞を受賞しました。

2017年には、やはりA24が手掛けたホラー映画「イット・カムズ・アット・ナイト(It Comes at Night)」の監督と脚本を担当し、そこで本作のタイラー役であるケルヴィン・ハリソンJrと一緒に仕事をしています。本作「ウェイブス」は、シュルツの長編映画としては3作目になります。

「ウェイブス」という作品のアイデアは、1993年に公開されたアメリカの青春映画「バッド・チューニング(原題: Dazed and Confused)」に大きく影響を受けているとシュルツは語っています。

「バッド・チューニングを観て、私はそれにハマってしまいました。その映画には、とても個人的な、ほぼ自伝的な内容が含まれていました。私もテキサスで育ちましたから、年代は違っても(劇中の)高校生活にはとても馴染みがありました。

そして音楽と、少年たちと、そのエネルギー。最高だと思いました。とてもリアルで真実に根差したものに感じられたのです。だから、現代版のバッド・チューニングを作れないものだろうか?と思うようになっていったのです。」

また、劇中の音楽は全てシュルツ自身が選んだものですが、その選曲方法については、ただの音楽ではなく物語のある曲であり、タイラーやエミリーの心情に正直な表現がなされるものを選んだということです。

なお、楽曲の使用にあたっては、シュルツはそれぞれの作者に曲の使用許可を求めるために手紙を書き、その楽曲を使用するシーンのラフ・カットを送るという約束をしたそうです。アーティストへの敬意が感じられるエピソードです。

主演のケルヴィン・ハリソンとは「イット・カムズ・アット・ナイト」で一緒に仕事をして意気投合し、彼とまた映画を作りたいと考えたと語っています。

「私は前の映画でケルヴィンと出会い、お互いに気に入って、何か一緒に作りたいと思いました。ですからこの映画は実に協同的な作業でしたね。私が脚本を書いている間、私たちは互いの過去や、両親のことや、恋人からのプレッシャーや、お互いの差異や共通点について語り合いました。何より、黒人の若者として生きるということについて。彼はいつも、全てにおいて詳しく意見をくれましたよ。

私の仕事というのは、相手の言うことによく耳を傾け、理解し、コミュニケーションをするものなのだと感じましたね。そうしなければ、この映画は最終的に、このような仕上がりにはならなかったと思います。」

引用:Vulture

出演者たち全員と胸襟を開いて語り合い、またアメリカにおける黒人の家庭のあり方、生き方というものをより深く理解しようとしたシュルツ監督。そのオープンかつ柔軟で、傾聴的な姿勢が出演者たちの信頼を得て、最終的に多くの人の共感と感動を呼ぶ作品を作り上げることになったのでした。

人種の対立が激化する最近のアメリカにおいて、このように心を通わせ、力を合わせて何かを生み出そうとしている白人と黒人の関係があり、それが世界の人々に高く評価される結果になったという事実。そこには、人類の希望があるとも言えるのではないでしょうか。

「ウェイブス」のサントラ

音楽を愛するシュルツ監督がピックアップした、イチオシの楽曲の数々。その中から2つほど、ご紹介します。まずはやはり、テーマ曲と言ってもいいようなFrank Oceanの「God Speed」。そしてイギリスのロックバンド、Radioheadの「True Love Waits」です。

「ウェイブス」の評判

この映画を既に観た人々が、その感想をツイッターで述べています。

まとめ

  • 映画「ウェイブス」は2020年7月10日から、全国の映画館で公開中
  • ヒットメイカー、A24が手掛けた、新たな傑作とも言われる芸術性の高い作品
  • 30曲以上もの様々なジャンルの楽曲が、登場人物の心理を巧みに表現している

この映画はフィクションですが、監督や出演者のこれまでの人生とオーバーラップする部分がいくつもある、極めてリアルな作品です。自分自身の心にシンクロするような曲を、劇中のプレイリストから探してみるのも楽しいかも知れません。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。